日本におけるサーキュラーエコノミーとSocial Bridgeのアプローチ2

Social Bridgeのアプローチ

WAKERU project

Social Bridge は、「持続可能な未来を創造する」というビジョンのもと事業に取り組んでいます。なかでも、古紙に特化した再生資源卸売業を主力事業の一つとして、サーキュラーエコノミー分野における持続可能なモデルの構築を実践しています。

Social Bridgeが2024年にスタートした「WAKERU」プロジェクトは、資源と廃棄物の分別による新たな資源循環文化の形成を目指します。廃棄物を削減するための最も効果的なアプローチは、天然資源の使用量を減らすことです。次に、再利用の概念が重要になります。再利用により、別の生産サイクルで使用される新しい天然資源の量が削減されるからです。このような状況において、廃棄物を効率よく再利用するためには、廃棄物の収集と分別が重要な役割を果たします。

図3 Social BridgeによるWAKERUプロジェクト 出展:Social Bridge作成

ここでは、Social Bridgeが兵庫県神戸市にて実践した事例をご紹介します。

事例1:店舗での使用済み文房具のリサイクル

  • 主要なプレーヤー
    • 株式会社ナガサワ文具センター:文具販売店 
    • Social Bridge: 再生可能廃棄物の収集業者
  • 背景:ナガサワ文具センターでは、使用済み文具の廃棄量削減するための新しい戦略の開発に意欲的であった。さらに、Social Bridgeは廃棄物を収集し、再生可能な資源とゴミに分けることで廃棄物を削減することを目指していた。そこで、使用済み文房具を回収しリサイクルするプロジェクトが始まった。 
  • プロジェクト概要
    • 目的: リサイクルボックスを大規模導入するために、当プロジェクトがどの程度使用済み文具を回収できるかあインパクトを特定
    • 方法:ナガサワ文具センターの店舗にリサイクルボックスを設置し、ナガサワ文具センターが新しい文具を各店舗へ納品した際に回収。回収した使用済み文具をナガサワ文具センターが一時保管し、Social Bridgeが回収。
    • 現在、多業種コミュニティスペース「ANCHOR KOBE」にて、2024年9月30日から10月18日までの期間、トライアルプロジェクトを実施中。

事例2:鉄道駅での段ボール回収

  • 主要なプレーヤー
    • 神戸電鉄株式会社:鉄道事業者
    • Social Bridge: 再生可能廃棄物の収集業者
  • 背景
    • 日本の鉄道会社は、沿線の地域社会の発展に積極的に取り組んでおり、地域社会と企業双方にとってより高い経済的利益につなげることを目指している。現在、そこへESGの視点が加わり、神戸電鉄をはじめとする鉄道会社ではさまざまなサステナブルな取り組みを実践中。
    • 神戸電鉄では、神戸市と協力しながら経済発展と環境改善の両立に取り組み響を与えることに取り組み、沿線地域の開発を進めている。
  • プロジェクト概要:
    • 目的: 神戸電鉄の駅に、使用済み段ボールの回収ボックスを設置することで、鉄道利用にどの程度の影響を与えるか検証
    • 方法:神戸電鉄・長田駅にある、オンラインショッピング商品受取り用ボックスの隣に、段ボール回収ステーションを設置
長田駅の段ボール回収所